おまんじゅう

やっと二期目の実習が終了しました。「リタイア」の4文字が頭に浮かんだ実習でした。最後の一週間は特に・・。


実習が終わる3日前、一週間に2回位外来でくる患者さんにおまんじゅうを頂きました。ほんとにイライラしてて、前日なんて頭突きでも食らわして辞めてやろうかと思ってたんですが、食い留まってよかったです。

もし俺が前日にリタイアしてたら、その患者さんは俺の為に買ってきてくれたおまんじゅうをどうしていたんだろう?とその日の帰りの電車の中で考えていました。普通に通うのさえ大変なのに、わざわざ俺と最後に会う時のために、寄り道して買ってきてくれたんだと思います。現にその日は「寝坊した」とか言って随分遅れてきてたしね。

俺は別にそのおばちゃんには大した事していません。強いて言うなら、ホットパックとか重錐を巻いてあげたぐらいでしょうか・・。何年もそこのリハビリに通ってるような人だから知ってるんだろうね。それまで実習生が、笑ったり泣いたり怒ったりしてる姿を見てきているのでしょう。

別に治療した訳でもなく、一週間に2回だけ会ってただけの人間へ、7週間我慢して乗り切ったお祝いをくれる心意気に、ちょっとあんこの味もしょっぱく感じてしまいました。そのおまんじゅうをもらった時が、今回の実習を乗り切って本当に良かったなと思う一番の瞬間でした。でも、また別れの時にそっけなくなってしまったよ。

貰ったおまんじゅうの味、不器用に袋からおまんじゅうを取り出してくれた時の姿は一生忘れません。しかもたくさんくれ過ぎたので食いきれずにまだ残ってますwカチカチになっても食べるから。ありがとう。


一期目でも思ったことだけど、寝れずにイライラしたり、言われる事でイライラする実習でも最後に救ってくれるのは患者さんだな。と思いました。正直、もう三期目はいいよって思ってますが、あともう一回だけそういう瞬間を味わってこようと思います。三期目の始まりは7月31日です。とりあえずそれまでは夏を感じて羽を伸ばします。